スラム街に住む女性と子どもを守る。
世界初のレイプ予防メソッドを開発する国際NGO
OUR STORY
代表メッセージ
「インドでは1日に100人以上が性暴力被害にあっている」
2019年2月、インド現地で直面した悲惨な性暴力犯罪の現状を知ったことでGawainはスタートしました。私自身に、明確な原体験や知人が被害にあったわけではありません。深刻な社会課題の中でも状況が悪化しており、この世に未だ効果的な解決策がなく、誰もやりたがらない問題にこそ自分の介在価値があると感じたからです。
当初は英語が十分に話せない状態で現地人に会いに行き、数年間は自分の貯金や稼ぎから運営資金を工面し、ようやくプロジェクトがスタートする直前、10年に一度のハリケーンやコロナ、パートナーNGOからの裏切りなど数多くの壁に直面してきました。
「何が自分をここまで駆り立てるのか?」
思い返すとそこには、母親の存在がありました。私と2人の兄弟はシングルマザー家庭に育ち、父親の顔や名前を知りません。悲しい話をしたいわけではなく、私は何も不自由することなく生活し、大学を卒業して就職し、それぞれ幸せに暮らしてくることができました。ひとえに、裏で支えてくれていた母親がいたからです。
彼女は誰よりも早く起きて家事をこなし、仕事をこなし、習い事の送り迎えをし、また家事をこなし、誰よりも遅く寝る生活を何十年も見てきました。ベッドで寝ている姿はあまり見たことがなく、思い出すのは疲れ果てて椅子で寝ている姿。母親は子どものためなら何でもできるのではないかと思わせてくれるような無償の愛と力を間近で見てきました。
「たった一人でも良い。母親の人生を変えることができれば、それは子どもや家族、コミュニティに波及するはず」。そう信じて疑いませんでした。性暴力の被害に合っているのは母親や将来母親になる可能性のある誰か、そして母を持つ子どもです。彼女達の意思や未来を奪う性暴力犯罪、そしてそれが多発するスラム街を見て見ぬふりする社会や仕組みへの”憤り”が私の大きな原動力だと気づきました。
突き詰めると、我々が信じているのは「母親の力」です。彼女達が我が子を想う力を結集できれば、必ず解決の糸口が見えると確信して活動を続けてきました。そして今、スラム街において90%以上もの性犯罪削減を達成するメソッドに体系化されてきているのは、この信念が正しいことの証明だと思っています。
「たった一人、母親の人生を変えることができれば、世界は変えられる」。
Gawainは今度も活動を続けます。スラム街における性犯罪を撲滅し、女性の意思を取り戻すために。
Founder and CEO
Masayoshi Sakurai
Gawain創業者兼CEO。単身でインドに飛び込んだ2019年から、性暴力予防や自殺予防など世界中の未解決の人権問題や社会的課題に取り組んでいます。